なぜ食器にシールのあとが残ってしまうのか?
粘着剤の性質が原因
食器に貼られている値札やラベルは、強めの接着剤でしっかりと貼りつけられています。
時間が経つと、この接着剤がベタベタしたり、部分的に残ったりすることがあります。
とくに湿気のある場所や直射日光にあたる場所に置かれていた場合、粘着剤が変質しやすく、跡が残りやすくなるのです。
見た目ではわかりづらいですが、触ってみるとぬるぬるしたり、べたついたりしていて、放っておくとホコリや汚れがつきやすくなり、さらに落としにくくなってしまいます。
無理にこすらないことが大切
爪や固いもので無理にこすって剥がそうとすると、逆に粘着剤が広がってしまうこともあります。
また、食器の表面にキズをつけてしまう原因にもなりかねません。
特に時間が経って固くなった粘着剤は落ちにくくなるため、無理をせず、素材に合った方法で取り除くことが重要です。
食器の種類に合わせたシール跡の落とし方
陶器やガラスには温水とやわらかいスポンジを
陶器やガラス製の食器は、比較的丈夫なのでぬるま湯と中性洗剤を使うと効果的です。
まずシールのあった部分に温かい水をかけて柔らかくし、その後やわらかいスポンジや布で軽くこすってみましょう。
しつこいベタつきが残っている場合は、メラミンスポンジを使ってもかまいませんが、表面に加工がある場合は剥がれないようにやさしく扱ってください。
プラスチック製の食器には熱とオイルを活用
プラスチックの食器は熱や薬品に弱いので注意が必要です。
まずドライヤーで軽く温めて粘着剤を柔らかくし、その後ハンドクリームや食用油をつけて、やさしく拭き取りましょう。
ゴシゴシと力を入れず、円を描くように優しく拭くのがコツです。
色のついたプラスチック製品は変色する可能性があるので、まず目立たない部分で試してから行うと安心です。
家にあるものでできる!簡単なシール跡の落とし方
中性洗剤やハンドクリームでふやかして落とす
中性洗剤やハンドクリームをシールのあとに塗って少し置いてから、やわらかい布で拭くと、粘着剤がゆるみ、取りやすくなります。
さらにドライヤーで温めてから行うと、効果が高まります。
お酢や消しゴムなども意外に使える
お酢を含ませたキッチンペーパーをベタベタの上にしばらく置いておくと、粘着剤がやわらかくなって剥がしやすくなります。
また、消しゴムやゴムべらなどを使えば、細かい部分もきれいに仕上げられます。
いずれの場合も、強くこすりすぎないようにしましょう。
市販のシール剥がし剤を使うときの注意点
市販のシール剥がしスプレーなどを使う場合は、「中性」や「食器に使える」といった表記があるものを選びましょう。
使用前には必ず説明書を読み、目立たない場所で試してから使うのが安心です。
やってしまいがちな失敗とその対処法
表面のキズや変色に注意する
シールを無理に剥がすと、食器に細かなキズがついたり、表面の色が落ちたりすることがあります。
プラスチックや木の食器はとくにデリケートなので、やさしく扱うようにしてください。
粘着剤が広がってしまったときは落ち着いて対処を
作業中に粘着剤が広がってしまっても、焦る必要はありません。
中性洗剤やオイルを少しずつ塗ってなじませ、時間をかけて丁寧に拭き取ることで、きれいに落とせます。
仕上げのポイントと念のための対策
洗い流しと乾燥で仕上げを丁寧に
シールの跡を落としたあとは、洗剤やオイルが食器に残らないように、しっかり水で洗い流しましょう。
縁や細かい部分に残りやすいので、丁寧にすすぎ、しっかり乾かすことで再びベタつくのを防げます。
どうしても取れない場合は専門家に相談
家庭では取り切れない場合は、専門のクリーニング業者に依頼するという選択肢もあります。
その際は、料金だけでなく、食器の素材に応じた対応ができるか、見積もりやアフターケアがあるかを確認してからお願いしましょう。
スポンサーリンク
まとめ
シール跡をきれいに落とすには、食器の素材に合った方法を選ぶことが大切です。
中性洗剤、ハンドクリーム、お酢など、家にあるもので十分きれいにできます。
無理にこすったり、強い薬剤を使ったりすると、かえって傷をつけることもあるので、優しく丁寧に作業するのがポイントです。
ぜひ今回の方法を参考にして、大切な食器を長くきれいに使いましょう。