忙しい時に断るときの基本マナー
急に何か頼まれたり誘われたりしたとき、「断りづらいな…」と感じることは多いですよね。
ですが、ちょっとした言い方や気遣いがあれば、相手に嫌な思いをさせずにお断りできます。
まず感謝や気遣いを伝える
最初に「声をかけてくれてありがとう」「誘ってもらえてうれしいです」など、お礼やうれしい気持ちを伝えましょう。
これだけで印象がやわらかくなります。
理由は短くシンプルに
長い説明は必要ありません。
「今ちょっと手が離せなくて」「今日は別の用事があって」など、簡単に今の状況を伝えましょう。
相手や場面に合わせて言葉を選ぶ
会社の同僚には少しラフに、取引先やお客様にはていねいに言葉を選びましょう。
相手との関係や立場で言い方を変えることが大切です。
断る方法の3つのタイプ
やんわり断るとき
「今回はごめんなさい。でも次はぜひ!」というように、やさしい表現を使うと、相手もあまり気まずくなりません。
例文:
「誘ってくれてありがとうございます。でも今回は予定があって…。次はぜひご一緒したいです!」
はっきり断るとき
どうしても無理な場合は、あいまいな返事はやめて、理由をそえてしっかり断るとトラブルになりません。
例文:
「申し訳ありませんが、今週はどうしても都合がつきません。来週も予定が入っていて、今回は難しいです。」
代わりの提案を伝えるとき
「できません」だけで終わらせず、他の案や次回の予定を伝えると、前向きな印象になります。
例文:
「今週は難しいのですが、来週の水曜なら調整できそうです。他の日でもご希望があれば教えてください。」
相手別の断り方の例文
上司や先輩の場合
「お声かけありがとうございます。お手伝いしたい気持ちはありますが、別の案件を担当していて、今はすぐ対応が難しい状況です。終わり次第またご相談できればと思います。」
同僚や後輩の場合
「ごめん、今ちょっと手が離せないんだ。落ち着いたらこちらから声をかけるね。次の段取りも一緒に考えたいから、もう少し待っててもらえる?」
取引先やお客様の場合
「いつもお世話になっております。現在ほかの業務に専念しており、今回は対応が難しい状況です。来月以降ならお力になれる見込みですので、その時にご相談いただけるとありがたいです。」
友人や知人の場合
「誘ってくれてありがとう!今月は仕事が立て込んでいて難しいけど、来月なら予定を合わせられると思う。またこちらから連絡するね。」
場面ごとの断り方と例文
会議や打ち合わせに出られないとき
「今週は他の会議が重なっており、参加できません。議事録を共有していただけると助かります。次回の開催日が決まったら教えてもらえますか?」
残業や追加作業を頼まれたとき
「申し訳ありませんが、今日は家庭の事情で残業ができません。明日ならお手伝いできますし、必要なら事前準備もします。」
飲み会やランチへの誘い
「お誘いありがとうございます。今日は別の予定があるので参加できません。次回の機会があれば、ぜひ教えてください。」
急な仕事の依頼を断るとき
「ご相談いただきありがとうございます。ただ今週は他の案件が多く、今すぐには対応できません。来週以降なら調整できるかもしれませんので、その時はぜひご相談ください。」
メールでお断りするときのコツと例
社内メールの場合
件名:お手伝いについて
○○さん
お声かけありがとうございます。あいにく本日は別の業務で手が空いておらず、お力になれません。急ぎの場合は他の方や担当部署にもご相談いただくとスムーズかと思います。落ち着き次第、また連絡します。
社外メールの場合
件名:お見積りの件
○○株式会社 ○○様
いつもお世話になっております。ご依頼いただいた件ですが、現在リソースが足りず、今回はお引き受けが難しい状況です。来月以降であれば体制を整えられる見込みですので、その際はぜひご相談ください。今後ともよろしくお願いいたします。
電話や対面で断るときのコツ
電話の場合
・電話では明るくやさしい声で話しましょう。
・「感謝」→「理由」→「代わりの案や今後の一言」の順で伝えると誠意が伝わります。
例文:
「お声かけありがとうございます。ただ、今週は予定がいっぱいで…。よろしければ来週以降で調整可能です。他の方法もご提案できます。」
対面の場合
・表情や視線で申し訳ない気持ちを伝え、相手の目を見て話すことが大切です。
・「○○さんに声をかけてもらえてうれしいです」と添えると、やわらかい印象になります。
例文:
「ご依頼いただいて本当にありがたいのですが、今は手一杯で難しいです。次回はぜひお手伝いさせてください。他にもできることがあればご相談ください。」
断った後のフォローも忘れずに
・「声をかけてもらえてうれしい」「連絡してくれてありがとう」など感謝の言葉を添える
・「今回は難しかったですが、またぜひお願いします」と次回につなげる
・「またこちらからも連絡しますね」「落ち着いたら声をかけます」など関係を保つ
・「ご配慮ありがとうございます」「また話せるのを楽しみにしています」と気遣いの一言を入れる
断るときに使わない方がいい言葉
・「無理です」「できません」など強い否定は避けて、「今回は難しいです」「別の方法で考えます」とやわらかく伝えましょう。
・「あなたのせいで無理」とは言わず、「スケジュールの都合で今回は難しい」など、自分の事情として伝える
・「また今度考えます」などあいまいな返事はトラブルのもとです。いつ頃返事できるか、目安を伝えましょう。
断りにくい時に便利なフレーズ
・「今回はご期待に添えず申し訳ありませんが、次回はぜひ協力したいです」
・「お声かけいただき嬉しいですが、今回は都合が合わず申し訳ありません。またお誘いいただけるとうれしいです」
・「お力になれず心苦しいですが、応援しています。次回はぜひ協力できればと思います」
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まとめ|忙しい時も思いやりの伝え方で信頼を守ろう
急な依頼や誘いを断るのは勇気がいることですが、ちょっとした気配りや丁寧な言葉選びがあれば、相手の気持ちを大切にしたまま断ることができます。
例文を参考に、上手に伝えることで、誤解を防ぎながら良い関係を続けることができますし、断った後のフォローや次の提案を添えれば、より信頼も深まります。
この内容を参考に、忙しい時も感じよくお断りできる力を身につけ、毎日を気持ちよく過ごしてください。