パエリアはスペイン生まれのおいしい料理です。
海産物や野菜が含むうまみがご飯をさらに美味しくしてくれます。
しかし、家で作ってみると、思っていたよりも難しいことがあります。
特に、ご飯がべちゃべちゃになってしまうことがあります。
でも、作ったパエリアが上手くいかなくても、すぐに諦める必要はありません。
べちゃべちゃになったパエリアでも、ちょっと工夫をすると、まったく新しいおいしい料理に生まれ変わらせることができます。
この記事では、パエリアがべちゃべちゃになってしまう主な理由と、それを避ける方法、そして簡単にできるリメイクレシピをご紹介します。
パエリアがふっくらと仕上がらない理由と改善方法
パエリアは家庭でも人気の料理ですが、ふっくらと仕上がらず柔らかくなってしまうことがあります。
このような問題を解決するため、ここではよくある原因とその対策を紹介します。
水の量が多すぎる
パエリアは適量の水で炊くことが大切です。
水が多すぎると、ご飯が柔らかくなりすぎてしまいます。
火力や使用する米の種類、具材の水分量に注意し、必要に応じて水の量を調整しましょう。
火の使い方
パエリアを美味しく作るには火加減が重要です。
初めは強火で水分を飛ばし、その後は中火や弱火でご飯を均等に炊きます。
火が弱すぎると水分が十分に飛ばず、ご飯が柔らかくなってしまいます。
おこげを作るためには、終わりに強火を使うことが大切です。
蒸らしすぎに注意
パエリアは蒸らしすぎると、米が余分な水分を吸ってしまいます。
通常は蓋をしないで作りますが、火を止めた後に蓋をする場合も、その時間を短くすることがポイントです。
具材の水分
パエリアに使う具材、特にトマトやシーフードには水分が含まれています。
これが原因でご飯が柔らかくなることがありますので、料理に加える前に水気をしっかり切りましょう。
米の選び方
パエリアに最適なのは、スペイン産の短粒種バレンシア米です。
日本の米を使う場合は、その吸水性に注意して、水の量を調整することが求められます。
パエリアのぱらぱらとした理想的な食感を作る調理のポイント
パエリアを美味しく作るには、ちょっとした調理の工夫が必要です。
ここでは、パエリアをべちゃべちゃにせずに、さくさくとした美味しい食感を出すためのポイントをお教えします。
水分の量を適切に管理する
パエリアを作る際、通常のレシピで推奨されている水の量よりも控えめに始めます。
具体的には、必要とされる水の量から10%から15%少なくして、後から少しずつ足していくのがおすすめです。
最初は強火で調理する
料理の初めには強火で水分をしっかり飛ばしましょう。
これによってごはんにしっかりと味が染み込みます。
その後、弱火にしてじっくりと煮込むことで、ごはんがぱらぱらと仕上がります。
出汁は温めてから加える
料理中に冷たい出汁を加えると、全体の温度が下がってしまいます。
温かい出汁を使うことで、調理時間が短縮され、米が均一に煮えます。
具材は予め炒める
パエリアに使用する野菜やシーフードなどの具材は、加える前にフライパンで軽く炒めておきます。
これで余計な水分を飛ばし、料理がべちゃべちゃになるのを防ぎます。
かき混ぜずにそのまま煮る
パエリアは材料を入れた後、混ぜずにそのまま煮込むのがコツです。
米が適切に水分を吸収して美味しく仕上がります。
かき混ぜると米が壊れてしまい、食感が悪くなります。
仕上がりに満足できなかったパエリアのおいしい再利用方法5選
パエリアがうまく仕上がらなかったとしても、捨てる必要はありません。
新しいおいしい料理へと変身させる方法を5つ紹介します。
クリームリゾット風に変身
柔らかすぎるパエリアをリゾットのようにアレンジする方法です。
フライパンでパエリアをオリーブオイルで炒め、少しずつ生クリームや牛乳を加えます。
チーズをたっぷり入れ、ベーコンやほうれん草を追加すると、さらに風味豊かになります。
グラタンでリメイク
柔らかいパエリアをグラタン皿に広げ、ホワイトソースとチーズを上からかけてオーブンで焼きます。
この方法で、カリカリのおいしいグラタンができあがります。
オムレツ風パエリア
バターを溶かしたフライパンでべちゃべちゃのパエリアを炒め、薄焼き卵で包みます。
トマトソースやケチャップを添えると、美味しいパエリア風オムレツが完成します。
アランチーニ(揚げリゾットボール)
パエリアを丸め、小麦粉、溶き卵、パン粉の順にコーティングして揚げます。
チーズを中に入れると、外はカリカリ、中はもちもちのアランチーニが楽しめます。
スープへの変身
べちゃべちゃになったパエリアを活用して、具だくさんのスープを作ることができます。
お好みでブイヨンを加えて煮込み、最後にレモンやパセリで味を引き締めます。
べちゃべちゃパエリアのおいしい変身レシピ3選
うまくいかなかったパエリアも捨てる必要はありません!
簡単に作れるおすすめリメイクレシピを3つご紹介します。
パエリアのチーズドリア風
材料(2~3人分)
・べちゃべちゃパエリア:2カップ
・市販のホワイトソース:200g
・とろけるチーズ:100g
・パン粉:適量
・パセリ(仕上げ用):少々
作り方
・耐熱皿にバターを塗り、べちゃべちゃパエリアを均等に広げる。
・その上にホワイトソースをかけ、とろけるチーズを散らす。
・パン粉を上から振り、200℃に予熱したオーブンで10~15分焼く。
・焼き色がついたら取り出し、パセリを散らして完成。
ポイント
チーズとホワイトソースの組み合わせが冷めても美味しいです。
パエリアのスパニッシュオムレツ風
材料(4人分)
・べちゃべちゃパエリア:1.5カップ
・卵:4個
・牛乳:50ml
・塩・胡椒:少々
・オリーブオイル:適量
作り方
・卵をボウルに割り入れ、牛乳、塩、胡椒を加えてよく混ぜる。
・べちゃべちゃパエリアを加えてさらに混ぜ合わせる。
・フライパンにオリーブオイルを熱し、卵液を流し入れ、中火で加熱。
・表面が固まり始めたら蓋をして、弱火で5分蒸し焼きにする。
・ひっくり返して両面を焼き上げる。
ポイント
具材がたっぷり入った厚みのあるオムレツです。
ケチャップやタバスコをかけても美味しいです。
パエリアを使った豪華なスープリゾット
材料(2人分)
・べちゃべちゃパエリア:1.5カップ
・チキンブイヨン:300ml
・白ワイン:大さじ2
・好きな野菜(例:ズッキーニ、パプリカ):適量
・オリーブオイル:大さじ1
・パルメザンチーズ:適量
作り方
・オリーブオイルで野菜を炒め、べちゃべちゃパエリアを加える。
・白ワインを加えて香りを飛ばした後、チキンブイヨンを注ぎ、中火で煮込む。
・お好みの濃度になるまで煮込んだら、パルメザンチーズを振りかけて完成。
ポイント
温かいスープが柔らかなパエリアと合わさり、心地よい食感と味わいが楽しめます。
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パエリアがべちゃべちゃになっても大丈夫!おいしい再活用法
パエリアがうまくいかなくても、がっかりする必要はありません。
料理は失敗も含めて楽しむものです。
調理での失敗は次への学びとなり、さらに美味しいものを作るための改善点が見つかります。
今回ご紹介したリメイクレシピを使えば、べちゃべちゃのパエリアも新しい美味しい料理に生まれ変わります。
リゾットやグラタン、オムレツなど、いろいろな方法でパエリアを再活用することができます。
次回パエリアを作るときには、この経験を活かして、さらに美味しい仕上がりを目指しましょう。
そして、もしまたうまくいかなかった場合も、今紹介したリメイク法で楽しい食卓をつくることができます。