乾電池を間違って保管するとどうなる?
乾電池は普段あまり気にせず引き出しや箱にしまいがちですが、保管方法を間違えると思わぬトラブルにつながります。
よくあるのは「液漏れ」と「ショート」です。
液漏れとは、電池の中の液体が外にしみ出してしまうことです。
この液がついた電池を使い続けると、懐中電灯やリモコンが壊れることがあります。
また、電池が金属のカギやコインと接触すると、急に電流が流れて熱を持ったり、最悪の場合は火が出ることもあります。
特にボタン電池やコイン電池は、保管中に電池同士が当たることでショートしやすいので注意しましょう。
また、高温や湿気の多い場所で保管したり、電池の向きをバラバラにしておくことでもリスクが高まります。
まずは家にある乾電池の保管場所や保管方法を確認してみましょう。
乾電池の種類と正しい選び方
乾電池にはいくつか種類があります。
それぞれの特徴を知ることで、使う機器や保管のしかたがわかりやすくなります。
アルカリ乾電池
アルカリ乾電池は一番よく見かけるタイプで、パワーが強く長持ちします。
長期保存にも向いているので、災害用にストックしておくのにもぴったりです。
10年近く保存できるものもあるので、安心して備蓄できます。
マンガン乾電池
マンガン乾電池はアルカリよりもパワーは弱めですが、リモコンや時計のような電気をあまり使わない機器に向いています。
値段も手ごろですが、長く保存するのには向いていません。普段使いにおすすめです。
リチウム乾電池
リチウム乾電池はとてもパワフルで、寒い場所でも性能が落ちにくいです。
長期保存ができる商品も多く、防災グッズや大切な機器に最適です。
値段は高めですが、信頼できる電池です。
充電式電池
充電池は何度も繰り返し使えるので経済的で、環境にもやさしいです。
ただし、使わなくても少しずつ電気が減ってしまうので、防災用にストックする場合は定期的に充電やチェックが必要です。
乾電池の液漏れを防ぐための5つのポイント
乾電池を安全に使い続けるためには、保管のしかたがとても大切です。
次の5つを意識するだけで、トラブルをかなり防げます。
専用ケースやパッケージで保管する
買った時のパッケージのまま、または電池用のケースに入れて保管しましょう。
電池が金属と触れないようにすることで、ショートや液漏れのリスクが減ります。
ボタン電池はセロハンテープなどで端子を覆っておくとより安心です。
温度と湿度に注意する
10度から25度くらいの涼しくて乾いた場所で保管するのが理想です。
直射日光が当たる場所や、車の中、暖房の近くなど高温になる場所は避けましょう。
冷蔵庫に入れるのは、結露やサビの原因になるのでおすすめできません。
期限を確認して備蓄する
乾電池には「使用推奨期限」が必ず書かれています。
この期限内で使えば、本来の性能を発揮します。
長持ちタイプを選び、古い電池から順に使って、新しいものを備える「ローリングストック」を心がけましょう。
新旧や種類違いの電池を混ぜて使わない
一つの機器には、必ず同じ種類・同じメーカーの新しい電池をそろえて使うことが大事です。
古い電池や種類が違う電池を混ぜると、電池が傷んで液漏れや破裂の原因になります。
交換する時はまとめて全て新しくしましょう。
長く使わない時は機器から外す
しばらく使わない家電やおもちゃには、電池を入れたままにしないで外しておきましょう。
スイッチを切っていても少しずつ電気が流れていることがあり、それが液漏れや故障につながります。
液漏れしてしまった時の安全な対処方法
どんなに気をつけていても、乾電池が液漏れしてしまうことがあります。
その時はまず、ゴム手袋や保護メガネを使い、窓を開けてしっかり換気をしましょう。
電池の液は強いアルカリ性なので、素手で触れるのは危険です。
まず電池をそっと取り出し、周りについている液や白い粉を乾いた布や綿棒で拭き取ります。
汚れがひどい時は、アルコールやうすめたお酢、クエン酸水を使うときれいになります。
拭いた後はしっかり乾燥させましょう。
液漏れした電池は、ビニール袋に1本ずつ入れたり端子にテープを貼って絶縁し、地域のルールに従って捨ててください。
万が一、手や皮膚に液がついた時は、すぐにたくさんの水で洗い流し、痛みや異常があれば病院で診てもらいましょう。
乾電池の正しい捨て方
乾電池は普通のごみと一緒に出してはいけません。
ほとんどの自治体では「有害ごみ」や「危険ごみ」として決まった日や方法で回収しています。
住んでいる場所のホームページやごみカレンダーで確認しましょう。
捨てる時は必ず、プラスとマイナスの端子にテープを貼って絶縁してください。
特にボタン電池やコイン電池、9Vの角形電池はショートしやすいので気をつけましょう。
ごみの日が少ない場合は、スーパーや電気屋さんの回収ボックスも活用できます。
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まとめ 乾電池の保管と使い方を見直そう
乾電池は保管方法をちょっと工夫するだけで、液漏れやショートのトラブルを大きく減らせます。
・涼しくて乾いた場所で保管する
・専用のケースでショートを防ぐ
・防災用は長持ちする電池を選ぶ
・機器の電池は全部まとめて新しく交換
・長く使わないものは電池を外しておく
・液漏れや処分時は端子を絶縁する
こうしたポイントを守れば、非常時にも安心して電池を使えます。
今一度、ご家庭の乾電池の管理方法を見直してみてはいかがでしょうか。