なぜ東西南北がわかりにくくなるの?
方角を意識する機会が減っているから
今はスマートフォンやナビアプリがあるので、自分で方角を確認する必要が少なくなりました。
そのため、東西南北を意識する場面が日常生活から減ってしまい、自然と方向感覚が弱くなっている人も多いのです。
また、学校で習った地理の知識も、使う機会がないと忘れてしまいがちです。
とくに都会で育った人や車移動が多い人は、太陽や山などの自然の目印を見ることが少なく、方角をつかみにくい環境で生活しています。
方向感覚には個人差がある
人によって「方向音痴」と言われるように、方向感覚には得意・苦手があります。
これは脳の使い方や情報の受け取り方に関係していて、空間をイメージするのが得意な人とそうでない人がいるのです。
さらに、育った環境や年齢、日々の習慣なども影響してきます。
住んでいる場所の影響も大きい
高いビルが多い都会や、地下街のように外の景色が見えにくい場所では、太陽の位置などがわかりづらくなります。
一日中オフィスや地下で過ごす人は、気づけば太陽を見ていない…なんてこともあるでしょう。
こうした生活環境が、知らないうちに方角への感覚を鈍くしているのです。
東西南北の基本を知っておこう
4つの方角の意味
・東…朝に太陽がのぼる方向
・西…夕方に太陽が沈む方向
・南…正午ごろに太陽が一番高くなる方向
・北…南の反対側で、太陽が動く方向とは逆
このように、方角はすべて太陽の動きに関係しています。
昔から地図作りや家の向き、船の航海などにも使われてきた、大事な基準です。
また、ほとんどの地図では「上が北」と決まっているので、地図を見るときにこれを覚えておくととても便利です。
まずは「北」がどこかを意識しよう
地図やコンパスは「北」を基準にしています。
自分が今どちらを向いているか、まず「北」を探すことが大切です。
北さえわかれば、「東→南→西」と時計回りに方角をイメージしやすくなります。
スマホのコンパスや地図を使うときも、「まず北を確認する」クセをつけると、方向感覚がぐんとよくなります。
語呂やイメージで覚えると楽しい
「とうなんせいほく」と声に出すだけ
「東・南・西・北」を順番に読んで「とうなんせいほく」と声に出すだけのシンプルな方法です。
何度も口に出して覚えることで、自然と頭に残ります。
音で覚えるのは記憶によく効く方法です。
「父さんが南西に来た」でイメージしよう
「父さん=東、南西に来た=北」というように、ちょっとした物語で覚える方法です。
映像のように想像しながら覚えると、記憶に残りやすくなります。
子どもにもおすすめです。
時計回りに並べて覚える
「東→南→西→北」の順番で時計の針の動きをイメージすると、現実の動きと合わせやすくなります。
地図やコンパスでもこの並びなので、自然に頭に入りやすくなります。
日常の中で方角を知る工夫
太陽の動きで方角をつかむ
晴れた日は、太陽の位置を見るのが一番わかりやすい方法です。
朝は東、昼は南、夕方は西にあります。
ただし、季節によって太陽の位置が少しずつ変わるので、ほかの方法と合わせて使うとより正確になります。
スマホのコンパスを使おう
今のスマートフォンにはコンパス機能が入っているものが多く、簡単に方角を調べることができます。
まず北を確認して、自分がどちらを向いているかを見てみましょう。
ビルが多くて太陽が見えないときでも、スマホがあれば安心です。
地名や看板にもヒントがある
「東通り」や「北口駅前」など、場所の名前に方角が使われていることがあります。
そうした表示に注目すると、自然と方向がわかるようになってきます。
その土地の歴史や地形を知ることも、方角の理解に役立ちます。
方向感覚を高めるトレーニング
「今、どっちを向いてる?」と考えてみる
外を歩いているとき、「自分は今どっちを向いているのかな?」と考えるだけで、方向感覚が少しずつ養われていきます。
そのあとスマホのコンパスで確認すると、自分の感覚が正しいかどうかがわかってきます。
繰り返すことで、感覚が身についていきます。
地図で目的地の方角をイメージ
地図やアプリを使って、「この場所はどちらにある?」と方角を考えるクセをつけましょう。
ナビに任せるのではなく、自分の頭で方角を考えることが、方向感覚を育てるポイントです。
家の中で方角クイズをしてみよう
「この窓はどっち向き?」「玄関は東かな?」など、家の中でクイズをするだけでも練習になります。
家族みんなでやってみると、楽しみながら学べて会話も増えます。
よくある間違いや注意点
地図の向きと自分の向きに注意
紙の地図では「上が北」になっていることが多いため、自分が向いている方向と地図の向きが違うと混乱しやすくなります。
そんなときは、地図をくるっと回して、自分の進む方向と合わせてみるとわかりやすくなります。
太陽が使えないときは別の方法を
曇りや雨の日、夜などは太陽の位置が使えません。
そんなときは、スマホのコンパスや地名の表示、看板などを手がかりにしましょう。
いくつかの方法を組み合わせて使うと、より正確に方角を知ることができます。
方角がわかるとこんなに便利!
道に迷いにくくなる
自分の位置と向いている方向がわかると、知らない場所でも安心して歩けます。
もし迷ったときも、落ち着いて判断しやすくなります。
地図アプリがもっと使いやすくなる
方角がわかるようになると、地図と実際の景色を結びつけやすくなります。
歩くときも迷いにくくなり、移動がスムーズになります。
仕事や暮らしにも役立つ
方向感覚が良くなると、物の配置や動きがイメージしやすくなり、記憶力や考える力も高まります。
建築やデザイン、イベント企画などの仕事にも役立ちます。
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おわりに
ここまで、東西南北がわからなくなる理由や、覚えやすいコツ、日常での使い方までご紹介してきました。
とくに「北を基準にする」ことを意識すると、方角は一気にわかりやすくなります。
方向感覚はトレーニングで必ず身につきます。
今日から少しずつ意識して、地図を見るのが得意な自分を目指しましょう。