突然出てくる「謎の線」って何?
パターン1:入力後に現れる横線
Wordで「—」や「===」と入力してEnterキーを押すと、自動的に横線が出ることがあります。
これは文書の区切りを入れるための機能ですが、思いがけず出ると戸惑ってしまいます。
この横線は「段落罫線」と呼ばれる設定によるもので、普通の文字と違ってDeleteキーでは消せません。
そのままにしておくと、文書のレイアウトが崩れることもあります。
パターン2:コピー文に勝手に出る下線や取り消し線
ほかのファイルやテンプレートからコピーしてきた文章に、意図しない下線や取り消し線が入ることもあります。
これは書式(スタイル)が引き継がれているためです。
また、赤や青の波線が表示されることがありますが、これはWordのスペルチェックや文法チェックの機能によるものです。
印刷には出ませんが、作業中に気になるなら非表示にもできます。
なぜ「謎の線」が出るのか?
原因は自動変換のオートフォーマット
Wordには、特定の記号を入力すると自動的に線に変える機能があります。
これは「オートフォーマット」と呼ばれ、初期状態でオンになっているため、気づかないうちに作動してしまうのです。
段落に罫線が設定されていることも
特定のスタイルや段落の設定によって、上下に罫線が自動で入ることがあります。
このような線は、文字の削除では消えません。スタイルの確認が必要です。
波線は校正機能の一部
赤い波線はスペルミス、青や緑の線は文法上の注意点を知らせる機能です。
これはWordの校正ツールで、印刷には影響しませんが、気になる場合は表示をオフにすることも可能です。
「謎の線」を消す方法
段落罫線を削除する方法
線が出ている段落を選び、「ホーム」タブの「枠線」アイコンをクリックして「枠線なし」を選ぶと、線を消すことができます。
複数の段落にわたっている場合は、すべて選んで同様に行ってください。
自動で線が出ないようにする設定
線が今後勝手に出ないようにするには、以下の手順で設定を変えます。
1.「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「オートコレクトのオプション」
2.「入力オートフォーマット」タブの「罫線」のチェックを外す
これで、記号入力による自動の線挿入を防げます。
波線を非表示にする方法
波線が気になる場合は、次の手順で非表示にできます。
「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「スペルチェックや文法チェックの項目」のチェックを外す
ただし、スペルミスに気づきにくくなるので、印刷前など必要な場面では再度オンにするのがおすすめです。
下線や取り消し線の消し方
下線や取り消し線がついてしまったときは、「ホーム」タブにある該当のボタンをクリックするだけで消せます。
複数の書式がついているときは、「書式のクリア」機能(消しゴムのマーク)を使えば一括で元に戻せます。
スタイルが原因なら、スタイルの設定画面を見直しましょう。
それでも消えないときの対処法
書式をすべてリセットする
線がどうしても消えないときは、該当する部分を選び、「ホーム」→「書式のクリア」をクリックします。
また、ショートカットキー「Ctrl+Shift+N」でもリセットできます。
メモ帳に一度貼ってから再利用する
メモ帳にコピーしてから、再度Wordに貼り直すと、書式がすべて消えた状態で貼り付けられます。
ウェブサイトや他人からの資料でよくある書式のトラブルに効果的です。
テーマやテンプレートを変えてみる
使っているテンプレートにあらかじめ線が入っていることもあります。
「デザイン」タブでテーマを変更したり、新しい文書に一からコピーし直すことで、原因を切り分けられます。
トラブルを防ぐための予防法
自分用のテンプレートを用意しておく
余計な書式が入っていないテンプレートを作っておけば、文書作成のたびに毎回設定を直す必要がなくなります。
用途ごとに複数用意しておくと便利です。
オートコレクトの設定を見直す
自分の使い方に合うように、オートコレクトの設定を調整しましょう。
箇条書きが勝手に始まる、記号が変換されるなど、不要な自動機能はオフにできます。
よくある質問への答え
Q.何をしても線が消えません…
A.書式が複雑に重なっている場合は、いったんメモ帳に貼り付けてからWordに戻すと、余計な書式を取り除けます。
Q.印刷時に線は出ますか?
A.段落罫線や図形として挿入された線は印刷されますが、赤や青の波線などは印刷には反映されません。
PDFで保存する前に印刷プレビューで確認しておくと安心です。
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まとめ|落ち着いて対応すれば解決できます
Wordで突然出てくる「謎の線」は、ほとんどが自動設定によるものです。
原因と対処法を知っていれば、あわてることなく消すことができます。
この記事の方法を参考に、トラブルなくスムーズな文書作成を目指してください。