パスポートの残存有効期間って何?
パスポートがまだ使えるのに「飛行機に乗れなかった」「入国できなかった」といった話を聞いたことがありませんか?
実は、パスポートの有効期限が切れていなければいいというわけではありません。
多くの国では「あとどれくらい有効期間が残っているか」を重視しています。これを「残存有効期間」といいます。
たとえば、パスポートの有効期限が2026年3月1日だとしたら、2025年9月1日時点では残り6ヶ月、2025年12月1日だと3ヶ月残っている、というように計算します。
なぜ国によってルールが違うの?
・旅行中にパスポートの期限が切れると困るから
・不法滞在や延長滞在を防ぎたいから
・各国で入国審査の基準が異なるため
このように、国ごとに考え方やルールが異なるため、「期限が切れていなければ安心」というわけにはいかないのです。
主な3パターンの残存期間ルール
6ヶ月以上必要な国
入国時点でパスポートの有効期間が6ヶ月以上ないと入れない国があります。
タイ、ベトナム、シンガポール、中国、UAE(アラブ首長国連邦)などがこれに当たります。
3ヶ月以上必要な国
入国時や出国時に3ヶ月以上の有効期間が求められる国です。
韓国やヨーロッパのシェンゲン協定加盟国、ニュージーランド、モロッコなどが代表例です。
帰国まで有効ならOKな国
帰国予定日までパスポートが有効なら問題ない国もあります。
アメリカ、イギリス、メキシコ、台湾、オーストラリアなどが該当します。
実際にあったトラブル例
期限ギリギリで飛行機に乗れなかった話
ヨーロッパ在住の知人がギリシャ旅行に行こうとした際、空港で「残存有効期間が足りない」と指摘されて搭乗を拒否されそうになったことがありました。
たまたま永住権があったため特別に乗れましたが、その後すぐにパスポートを更新したそうです。
ここから学べるポイント
・永住権があっても例外対応になることがある
・大使館や航空会社でも判断があいまいなことがある
・パスポートは早めに更新するのが安心
海外旅行で困らないための工夫
最近スペインを旅行した時、小さなファスナー付きの防犯グッズがとても役立ちました。
人が多い場所や電車の中では、貴重品を守るための対策が大切です。
リュックを背中ではなく胸の前で持つのもおすすめです。
実際にカバンの底を切られて財布を盗まれる人もいるので、見た目より安全を重視しましょう。
2025年最新・国別のパスポート残存期間ルール
アジア主要国の例
韓国は入国時点で3ヶ月以上の有効期間が必要です(90日以内の滞在の場合)。
台湾は帰国時まで有効ならOK(90日以内)。
中国は6ヶ月以上必要で、ビザも求められます。
香港は1ヶ月以内の滞在なら、1ヶ月+滞在日数以上の有効期間が必要。1ヶ月以上の滞在なら入境時に3ヶ月以上必要です(90日以内)。
マカオは30日以内なら、30日+滞在日数以上の有効期間が求められます。
タイ、ベトナム、シンガポール、フィリピン、マレーシア、インドネシアなどは、6ヶ月以上の残存期間が必要な場合が多いです(国によって細かいルールあり)。
ヨーロッパの場合
ドイツやフランス、イタリアなどシェンゲン協定の国は、出国時に3ヶ月以上の有効期間が必要です(180日のうち90日以内の滞在が可能)。
イギリスは帰国時まで有効であればOK(6ヶ月以内の滞在)。
北米・南米の主なルール
アメリカは帰国時まで有効なら基本的に問題ありませんが、90日以上残っているとより安心です(90日以内、ESTAが必要)。
カナダは出国予定日から1日以上必要(6ヶ月以内、eTAが必要)。
メキシコ、ブラジル、チリは帰国時まで有効で大丈夫です(滞在できる期間は国によって違います)。
ペルーは6ヶ月以上必要です。
オセアニア・太平洋の国々
オーストラリアは帰国時まで有効でOK(ETA利用、3ヶ月以内)。
ニュージーランドは入国時に3ヶ月+滞在日数以上必要(3ヶ月以内、NZeTAが必要)。
グアムは帰国時まで有効(45日以内)。
フィジーは6ヶ月+滞在日数以上が必要です。
中東・アフリカの国々
トルコは入国時に150日以上必要。
UAEやカタール、エジプトは6ヶ月以上必要です。
モロッコは出国時に3ヶ月以上必要。
南アフリカは出国後30日以上の有効期間が必要です。
未使用ページにも気をつけよう
トルコ、UAE、インド、中国など一部の国では、パスポートの未使用ページが2ページ以上必要とされています。
よくある質問
タイへはいつまで渡航できる?
タイは入国時に6ヶ月以上の残存期間が必要です。
有効期限が6ヶ月を切ったら入国できません。
シェンゲン協定国の「出国時3ヶ月以上」とは?
ヨーロッパのシェンゲン協定加盟国に行く場合、帰国日から3ヶ月以上の有効期間が必要です。
アメリカは本当に「帰国まで有効」でいいの?
原則として帰国時まで有効なら問題ありません。
ただし、入国時点で90日以上残っている方がより安心です。
子どものパスポートは?
子どもも大人と同じ条件です。
ただし、子どものパスポートは5年有効なので、期限切れに注意しましょう。
出発前に必ず確認しよう
・パスポートの有効期限や残り期間を必ずチェックする
・未使用ページが2ページ以上あるか確認する
・ビザやESTA、eTAなど必要な手続きを早めに済ませる
・外務省や大使館の最新情報も確認する
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まとめ
・アジアは6ヶ月以上の残存期間が必要な国が多い
・ヨーロッパのシェンゲン協定国は「出国時3ヶ月以上」
・アメリカやオーストラリアは「帰国まで有効」でも大丈夫な場合が多い
「まだ期限が残っているから大丈夫」と思い込むのは危険です。
安全に旅行を楽しむためにも、パスポートの条件をしっかり確認し、必要なら早めに更新しましょう。
※2025年9月時点の情報です。渡航前には、必ず最新のルールを自分で調べてください。